フィリピン英語にはなまりがある?アメリカ英語との違いと特徴を徹底解説

フィリピン人の英語って訛っている?

この記事を書いた人
野口 和輝
U-GAKU(ユーガク)代表

国内留学を創業したU-GAKU(ユーガク)の代表。過去のオーストラリア留学、フィリピン留学、7カ国15都市の海外渡航歴、過去の留学参加者の声などを踏まえ相談会のカウンセラーとして日々、最高の留学体験を提供するため奮闘中です! 2013年よりフィリピン留学の代理店を運営、フィリピンへの渡航歴は20回以上、今もフィリピンへ年2〜3回の渡航はもちろん沖縄北谷、ニセコへ行き常に最新情報をお届けしています。


 

留学したい人

「フィリピン英語にはなまりがあるって本当?」「フィリピン英語とアメリカ英語にはどんな違いがあるの?」

以上のように、フィリピン人の英語力について疑問を感じていませんか?

英語が公用語のフィリピンは、アジア圏で英語留学ができると人気の留学先です。

結論からお伝えすると、フィリピン英語には多少の訛りはあるものの、ゆっくりとわかりやすく英語を発音するので、フィリピン留学を考えている方は安心して英語を学ぶことができます

 今回は、フィリピン英語のなまりの有無やアメリカ英語との違いなど、留学する前に知っておきたいフィリピン英語の基礎知識を解説します。

この記事の内容
  • フィリピン人が英語を喋れる理由、歴史
  • フィリピン英語の特徴
  • フィリピン英語とアメリカ英語の違い
  • フィリピン留学のメリット

フィリピンは英語が公用語

公用語は英語とフィリピノ語

フィリピンの公用語は、英語フィリピノ語です。

フィリピンの国語は、フィリピノ語というタガログ語を元にして作られた言語でタガログ語とほぼ変わりません。

80前後の言語があるとされるフィリピンでは、様々な文化と言語の人々が、円滑にコミュニケーションをとるために使われる共通言語のうちの1つとして英語が使われています。

学校教育は英語がメイン

学校では、国語(タガログ語)以外の授業は、小学校から大学までずっと英語で行われています。

特に、私立の学校の場合は幼稚園または小学校から授業中の英語での会話が義務付けられており、英語を幼少期から身に付けられるようになっています。

 テレビや標識は基本的に英語

フィリピンの街中では、道路標識など、英語表記の標識を多く見かけます。

また、テレビや映画でも英語音声で字幕なしで放送されている物も多いです。

このように、フィリピンでは英語が日常生活の至る所で使われているため、「フィリピン人にとって英語は第2言語」と言われています。

フィリピン英語の歴史

フィリピンでは英語が日常生活の一部となっていることはわかりましたが、どうしてフィリピンで英語が使われるようになったのでしょうか?

実は、フィリピン英語の歴史はアメリカの植民地下であった1898~1946年まで遡ります

この期間に、アメリカはフィリピン全土に学校を設立し、英語教師1,000人をフィリピンに派遣することで、フィリピン国内での英語話者を増やすことに繋がりました。

フィリピンは1946年に独立しましたが、独立後も1974年に英語も公用語とする「二言語併用教育政策」が制定され、フィリピン語英語両方を使っての教育が定着するようになったのです。

フィリピン英語の特徴

フィリピン英語には他の国で話されている英語に比べて、いくつかのユニークな特徴があります。

以下でフィリピン英語の主な特徴4つについて詳しく解説していきます。

1 、強いなまりはない

フィリピン英語には、訛りはほとんどありません

しかし、全く訛りがないとは言い切れません。

なぜなら、フィリピンの公用語であるフィリピノ語、タガログ語などの影響を受けて、アメリカ英語にはないイントネーションがあるからです。

ただどこの国でもそうですが、英語の訛りには個人差があり、幼少期から英語をメインで話してきた人は、アメリカ人のネイティブスピーカーと変わらない英語を話します。

  2、会話のスピードは遅め

個人差がありますが、フィリピン人の英語の会話のスピードは一般的に遅めと言われています。

これは、温暖な国フィリピンならではの、陽気でゆったりとした国民性が影響しているのかもしれません。

また、欧米のネイティブスピーカーに比べると、フィリピン人の英語はゆっくりなので、英語勉強をまだ始めたばかりの方や留学の経験が少ない方にとっては聞きやすい英語になっています。

 3、日本人に合っている

さらに、フィリピン人の英語は発音の観点から、日本人に合っていて聞きやすいです。

実はフィリピン人は日本人と同じアジア人種なので声帯の形状が似ているんです。

そのため、アメリカ人やイギリス人の英会話講師に比べて英語の発音が聞き取りやすく、より英語を理解しやすいと言えます。

 4、英語が第二言語だからこそ英語指導がわかりやすい

フィリピン人は高い英語力を有していますが、フィリピン人にとって英語はあくまで第二言語です。

自身が苦労して英語を習得した経験があるからこそ、同じように第二言語として英語を学んでいる日本人のつまづく所がわかり、日本人にとって非常に分かりやすく英語を教えることができます。

また、フィリピン人は高い英語力を持ちながらも、ネイティブスピーカのようなスラングの使用や極端な音のリンキングが少なくとてもわかりやすい英語を話すため、英語が理解しやすくなっています。

フィリピン英語とアメリカ英語との違い

フィリピン英語はアメリカ英語に似ているのですが、発音やボキャブラリーにおいて異なる点があります。

以下で、フィリピン英語とアメリカ英語の違いを詳しく解説します。

発音の違い

前述した通り、フィリピン英語はタガログ語の影響を受けています。

そのため、以下のようなフィリピン英語特有の発音が存在します。

「f」の発音が「p」の発音になる

「f」の発音をする「ファ・フィ・フゥ・フェ・フォ」の部分が、「p」の音に近い発音になり「パ・ピ・プ・ペ・ポ」の音に聞こえます。

Philippineは通常「フィリピン」ではなく、フィリピン英語では「ピリピン」、photo「フォト」は「ポォト」などのように聞こえます。

「z」の発音が「s」の発音になる

days・these・resortなどで発音する「z」の発音が「s」の発音になります。

例えばdays「デイズ」は「デイス」と聞こえるため、複数形の聞き分けが難しいかもしれません。

「th」の発音が[t]または「d」の発音になる

日本人も苦労することの多い「th」の発音は、フィリピン人も苦手な傾向があります。

That, thenの「th」は、「d」に代わるため、dat, denと聞こえ、Thanks の「th」は、「t」で発音されるため、tanksと聞こえます。

「~ple」「~ble」「~cle」は「o」の発音に寄る

「~ple」「~ble」「~cle」で終わる言葉は、「o」の発音に寄り子音の間に母音が入ります。

そのため、simpleは「シンポル」、horribleは「ホリボル」、uncleは「アンコル」のように聞こえます。

「~ion」はやや強めに発音される

「~ion」は、最後の音節を強く発音される強母音として発音します。

例えば、onionは「オニオーン」、questionは「クエスチョーン」、depressionsは「ディプレッショーンズ」のように聞こえます。

後ろにアクセントがくる

アメリカ英語では前にアクセントがくる単語も、フィリピン英語では後ろにアクセントをつけて発音することがあります。

例えば、wedding, married, garlic, gingerの場合、アメリカ英語では一番最初の母音にアクセントが来ますが、フィリピン英語では第二音節を強く発音します。また、yesterdayもフィリピン英語では第3音節に強勢が置かれています。

 ボキャブラリーの違い

発音だけでなく、フィリピン英語ではアメリカ英語とは違うボキャブラリーを使うことがあります。

以下に、一部のフィリピン英語とアメリカ英語の単語の違いをまとめてみました。

意味 フィリピン英語 アメリカ英語
トイレ CR (comfort room) bathroom/restroom
停電 brown out black out
渋滞 traffic traffic jam/congestion
勘定 bill out check
ちょっと待って for a while for a second/just a minute

上の表の単語を比較してみてみると、アメリカ英単語から大幅にかけ離れたフィリピン英単語は少ないことがわかると思います。

しかし、「ちょっと待って」という表現には注意が必要です。

「ちょっと待って」と言いたい時に、フィリピン英語では「for a while」を使います。

アメリカ英語の感覚から行くと、「for a while」はちょっととは反対の意味の「しばらく」を指すので、長い間待たなくてはいけないのかと誤解が生まれるかもしれません。

「for a while」はフィリピンでは「ちょっと待って」という意味であると今のうちから覚えておきましょう

​​ 人に呼びかけるときの表現の違い

フィリピン英語とアメリカ英語との大きな違いとして、人に呼びかける時の表現の違いが挙げられます。

欧米諸国ではラストネームに敬称をつけるのが一般的ですが、フィリピンでは名前を呼ぶ時に「Mr.」「Ms.」をファーストネームの前に入れます。

一方で、接客時には、欧米諸国と同じように、男性には「Sir(サー)」女性には「Ma’am(マァム)」という表現をよく使います。

「Sir」や「Ma’am」はあまり親しくない店員とお客さんのような間柄や、名前を知らない目上の相手に対して丁寧な表現として使うことができます。

しかし、「Ma’am(Madam:マダム)」は40代以上の年上の女性という印象を与え、誰彼構わず使うと不快にさせてしまう恐れがあります。

そのため、若そうな人であればなるべく「Ms.(ミズ)」を使うように注意しましょう。

 フィリピン特有の単語がある

先ほど、フィリピン英語とアメリカ英語のボキャブラリーの違いを解説しましたが、実はフィリピンから生まれた英単語も存在します。

これらの英単語はフィリピンで生まれ、欧米諸国に移民したフィリピン人を中心に広まったことで、現在ではオックスフォード英語時点にも40単語ほど登録されています。

以下で、代表的なフィリピン特有の英単語を紹介していきます。

comfort room(コンフォートルーム)

ボキャブラリーの違いでも言及しましたが、comfort roomとはお手洗いのことです。

comfort roomの頭文字を取り「CR」と表現することもあるため、トイレを探したい時は、「Where is CR?」と聞いてみましょう。

sari-sari store(サリサリストア)

サルサリストアとは、町中にある小さな家族経営の小売店のことです。

子どものお菓子から石けんや洗剤・卵まで幅広い種類の物が売られていて、タバコや卵も1個単位から買える便利なお店となっています。

pan de sal(パンデサル)

パンデサルとは、ほのかな甘みのパンのことを指します。

フィリピンの朝ご飯の定番ともいうことができ、コーヒーや牛乳に浸したり、チョコレートと一緒に食べたりします。

halo-halo(ハロハロ)

ハロハロとはタガログ語で「ごちゃまぜ」という意味です。

フルーツやゼリーなどの色や食感の異なる甘いものとかき氷を一緒に食べるもので、ファーストフードのお店やローカルレストランでも食べれる定番のかき氷デザートです。

buko juice(ブコジュース)

ブコとはココナッツのこと。

ブコジュースは、自然のそのままのココナッツウォーターと、牛乳や砂糖を加えたココナッツ・シェイクの2つの種類があります。

フィリピン国内での違い

結論から言うと、フィリピンの地域による英語の違いはほとんどないと言えます。

出身地域によって特有の言語があり、その影響を受けて英語の発音や訛りが少し変わることがあるかもしれませんが、語学学校の講師として、アメリカ英語を教える発音などのトレーニングを積んできているので、英語が聞き取れないなどの心配は無用です。

しかし、地域による英語の普及率の違いには注意が必要です。

マニラ、セブ、イロイロ、ダバオなどの都市部やリゾート地では、英語の普及率はかなり高いですが、都市部から遠く離れた田舎では英語がほとんど普及していない地域もあります。

せっかく留学に来たのなら、学校以外の日常生活でも英語が使われている地域に留学したいですよね。

地域による英語の普及率や訛りがどうしても心配な方は、フィリピン留学先として人気が高い、マニラ、セブ島、バギオ、クラークなどの地域を選ぶようにしましょう。

フィリピン留学のメリット4選

フィリピン人の英語には独特の特徴はあるものの、英語をゆっくりと分かりやすい発音で話す人が多いフィリピンは、英語初心者の方にとって非常におすすめの留学先と言えます。

以下で、フィリピン留学のメリット4つ厳選したので紹介していきます。

費用が格安

フィリピン留学の最大のメリットと言えるのが、欧米圏への留学に比べて費用が格安であることです。

例えば、アメリカに1ヶ月間留学する場合は約104万円ほどかかりますが、フィリピンに1ヶ月間留学する場合は約35万円ほどと、なんと約3分の1の費用で留学することができます。

さらに、フィリピンの物価は日本の約5分の1程度と言われているほど安く、生活費や滞在費を安く抑えることができるので、安心です。

 マンツーマンの授業で自分のニーズに合わせた勉強ができる

フィリピン留学の2つ目のメリットは、マンツーマンの授業が主流なことです。

欧米留学ではグループ授業が多いですが、フィリピン留学ではほとんどのコースでマンツーマン授業が主流となっています。

グループレッスンの場合、どうしても1人1人の英語を話す時間は短くなってしまいます。

その点、マンツーマン授業の場合、生徒1人につき講師1人がつくので、グループレッスンに比べ圧倒的に多く、大幅なスピーキング力の向上が望めます。

さらに、マンツーマンの方が分からないことを講師に質問しやすく、自身の苦手分野を集中的に克服することもできます。

 日本から5時間で行けるほど近い

さらに、フィリピンはなんと日本から飛行機で5時間で行けるほど、近いんです。

時差も1時間なので時差ぼけもなく、フィリピンに滞在中も日本と簡単に連絡を取ることができます。

社会人の方で、仕事をしながら留学をしていて、会社や取引先の方と頻繁に連絡を取る必要がある方でも、安心して留学することができます。

ビザの手続きが簡単

ビザの手続きが欧米に比べて簡単なことも、フィリピン留学のメリットの一つです。

フィリピンでは、30日までの滞在の場合、SSPという留学の許可証を取得することでビザなしで滞在することができます。

SSP取得は現地で行うことができ、事前に大使館等でビザ申請を行う必要がないので、簡単です。

また31日以上留学をする場合も、延長手続きが必要ですが、ビザ取得の準備に時間を割くことなく簡単に申請できるので、安心して留学することができます。

まとめ

今回の記事では、フィリピン英語のなまりの有無やアメリカ英語との違いなど、留学する前に知っておきたいフィリピン英語の基礎知識を紹介しました。

冒頭でもお伝えしましたが、フィリピン英語は多少訛りがありますが、欧米人とスムーズに会話できるほど発音が綺麗なので、安心して英語を学ぶことができます

「フィリピンに行きたいけど、英語力や費用が心配…」という方には、U-GAKUの国内留学がおすすめです。
国内留学は、日本にいながらも英語漬けの環境で、英語力を上げることができるんです!

看護師をしながら国内留学で費用を抑え、ガッツリ英語を学んだ後に、留学にいくという選択肢もあります。

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この記事を書いた人
野口 和輝
U-GAKU(ユーガク)代表

国内留学を創業したU-GAKU(ユーガク)の代表。過去のオーストラリア留学、フィリピン留学、7カ国15都市の海外渡航歴、過去の留学参加者の声などを踏まえ相談会のカウンセラーとして日々、最高の留学体験を提供するため奮闘中です! 2013年よりフィリピン留学の代理店を運営、フィリピンへの渡航歴は20回以上、今もフィリピンへ年2〜3回の渡航はもちろん沖縄北谷、ニセコへ行き常に最新情報をお届けしています。