【最新版】フィリピン文化の特徴と日本文化との違いを体験談を交えて解説!

フィリピン文化の特徴と 日本文化との違いを解説!

この記事を書いた人
野口 和輝
U-GAKU(ユーガク)代表

国内留学を創業したU-GAKU(ユーガク)の代表。過去のオーストラリア留学、フィリピン留学、7カ国15都市の海外渡航歴、過去の留学参加者の声などを踏まえ相談会のカウンセラーとして日々、最高の留学体験を提供するため奮闘中です! 2013年よりフィリピン留学の代理店を運営、フィリピンへの渡航歴は20回以上、今もフィリピンへ年2〜3回の渡航はもちろん沖縄北谷、ニセコへ行き常に最新情報をお届けしています。


 

留学したい人

「フィリピンの文化にはどんな特徴があるの?」
「フィリピン文化と日本文化との違いを知りたい!」

こんな悩みに答えます。

結論から言うと、フィリピンの文化は宗教の影響を前提として形成されており、日本の文化と違う独特なところがたくさんあって知れば知るほど本当に面白いんです!

そのため、フィリピン滞在の際には、文化による価値観の違いを事前に把握し、その宗教観や国民性を理解することが非常に重要です!

この記事では、フィリピン文化の特徴をカテゴリー別にご紹介します!合わせて、フィリピンの基本情報、フィリピン文化と日本文化の違い、フィリピン人の国民性まで詳しく紹介していくので、少しでも興味のある方は、ぜひ最後まで読んでみてください!

この記事の内容
・フィリピンの文化の特徴
・フィリピン文化と日本の文化の違い
・フィリピン人の国民性

フィリピンの基本情報

まず初めに、フィリピンの基本情報について下記の表にまとめてみました。

面積298,170平方キロメートル(日本の約8割)
人口1.138億人
首都メトロマニラ:人口1348万人(東京23区に近しい)
主な地域区分  ルソン地方・ビサヤ地方・ミンダナオ地方の3つ/7641の島で形成
民族マレー系が主体で中国系・スペイン系・少数民族で形成
言語国語:タガログ語(フィリピノ語)/公用語:タガログ語・英語
宗教ASEAN唯一のキリスト教国

・約80% :カトリック

・約10% :プロテスタント

・約5%   :イスラム(ミンダナオで人口2割以上)

平均年齢25歳
識字率96.3%

参考:2022年版フィリピン国家統計局(Philippline Statistics Authority)のデータ

地域ごとの特徴

ルソン地方に位置するメトロマニラは、マニラ市を含む16市と1町により構成され、フィリピンの政治、経済、文化、教育の中心です。首都であるだけに、優秀な人材が集まる場所で、マカティグローバルシティはビジネス地区として特に発展しています。娯楽施設も多く、まさに日本の東京に似ています。

ビサヤ地方には、ビーチリゾートとして有名なセブ島が位置しており、観光客に非常に大人気のエリアとなっています。特に韓国や日本から毎年多くの渡航者が訪れます。一方で、語学留学施設の7割以上が集結しているセブシティは、少し街から離れたエリアにありますが、ショッピングモールやレストランなどはタクシーで10〜15分圏内に点在しているため、生活に困ることはありません。

ミンダナオ地方には、フィリピン第3の都市と呼ばれるダバオが位置しています。マニラやセブで見られるような混雑はなく、大自然の恵みに溢れた観光スポットが多くある、一年中温暖な街です。台風や地震などの自然災害もほとんどなく、美しいビーチやダイビングスポットが点在しています。ミンダナオには、日本でも馴染みのあるデルモンテ社の巨大なパイナップル農場や、ドール社のバナナ農場もあるんです。

ざっくりフィリピン史

下記では、16世紀以降のフィリピンの歴史をざっくり簡単にまとめています。このような変遷を経て、今のフィリピンの文化や価値観があるということを頭の片隅に入れておいてもらえたら幸いです。見てお分かりいただけるように、フィリピンはたくさんの統治を経験している国なんです。

スペインによる統治    

(16C~1898)

大航海時代、マゼランによって現在のセブ島が発見される。現地住民は、スペイン王への服従とキリスト教改宗を迫られた。
ラプラプ王の反抗     

(1521)

上記服従要求に反対したマクタン島(セブ島の隣)の首長ラプラプ王がマゼラン艦隊に対し勝利を収めた、「マクタン島の戦い」はフィリピン史に残る有名な事件。

しかし、後のサラゴサ条約によりスペインによるフィリピン統治が開始。

アメリカによる統治    

(1898~1945)

当初フィリピンの独立支援を掲げていたアメリカは、19世紀末ごろにスペインに勝利した。フィリピンは独立宣言を行い、初代大統領を誕生させたが、アメリカは態度を一転させ、フィリピンの統治権を奪った。
日本による統治      

(1942~1945)

フィリピンが統治下にある状態で第二次世界大戦が始まり、日本軍がフィリピンを一時的に占領。その後日本が敗戦しフィリピンから撤退。フィリピンの独立
マルコス政権の独裁    

(1965~1986)

マルコス大統領による独裁政権時代。政治家の腐敗が進み、糾弾の対象に。イメルダ氏の装飾品は有名。一方で、フィリピンへ外貨を流入させフィリピン経済を急成長させた面を持つ。
アキノ大統領による民主化 

(1986~1992)

現在の民主化されたフィリピンの土台を形成
ドゥテルテ大統領の取締り 

(2016~2022)

ドゥテルテ大統領の麻薬犯罪取締強化は有名。2019年の支持率は77%を超えた。
息子のマルコス大統領   

(2022~)

天皇徳仁とも面会を行い、親日派であることが知られている。農業経済相を兼任。消費者物価指数の上昇で物価の高騰を招いている。

フィリピン文化の特徴

ここからは、今のフィリピンがどのような文化を内包しているのかを、宗教・食事・交通・教育に分けてお伝えしていきたいと思います。

文化的特徴①:宗教観

キリスト教

国民の約90%がキリスト教を信仰しているフィリピンと、宗教信仰があまり根付いていない日本では、宗教に対する考え方が全く異なります。

フィリピン人に「神様に本気でお祈りする」とはどういうことなのかを聞いてみたところ、「神様を頭に思い浮かべて心の底からお祈りすると、彼を感じることができ、全身に鳥肌が立つ」のだと教えてくれました。私が学生時代試験前に神頼みしていたのとは訳が違うのだと改めて思い知らされましたね笑

また、個人の敬虔さにもよりますが、日曜日には教会のミサに参加したり、街中の至る所でイエス様の像が飾られていたりします。

お祭り

加えて、一番盛り上がるお祭りと言われているのが、シヌログ祭りです。セブを中心とするビサヤ地区では、幼き頃のキリスト像であるサントニーニョが厚く信仰されており、毎年1月の第3日曜日にそのサントニーニョを称えるお祭りが開かれるのです。

フィリピンのキリスト教についてもっと知りたい方はぜひこちらをクリック

文化的特徴②:食事

主食は米

なんといってもお米。フィリピン人は朝昼夜どこでもお米を食べます。「Rice is Life」という言葉が存在するほどお米が好きなんです。パンシットという焼きそばみたいな料理とご飯を一緒に食べたり、おかずには必ずご飯がついてきたりと、お米の消費量で見ても日本の約3倍にあたります。またこれは全てのフィリピン人に共通するかは分かりませんが、私が一緒に生活していたフィリピン人講師たちは、冷えたご飯が好きだといって、冷蔵していたご飯を温め直さずに食べていました。

手で食べます

また、カトラリー等を使わず手で食べるのもフィリピンでは普通です。慣れるまでは、熱々のご飯を手で掬って食べるのに苦労するかもしれません。

味付けは濃くて甘い

お米以外では、フィリピン料理は油と砂糖を多く使ったものが多く、野菜を摂ることが少ない印象です。なんとパスタが甘い。カルボナーラが甘かった時は衝撃を受けました。

基本的に味が濃い料理が多く、ご飯が進みます。鶏肉、豚肉はもちろん海鮮系も安いものが多いため、フィリピン滞在時は海老料理をずっと食べていました笑

文化的特徴③:交通

渋滞は当たり前

私はセブ島に在住していましたが、どこに行くにも配車アプリ“Grab”“MOVE IT”でタクシーかバイクを利用していました。値段はやはり初乗り40ペソと安いのですが、大渋滞に巻き込まれることが往々にしてあります。出勤ラッシュや帰宅ラッシュでは、全く動かないことも。時間に更なる余裕を持って行動するのがいいですね。

道路横断では我を出そう

フィリピンでは、基本的に歩行者用信号機がないので、渡りたいと思ったら手で車を止める必要があります。ここで大切なのは絶対に渡るという意思を見せることです。目で訴えかけても気づいてくれません。タイミングを見計らって手を上げたらもう歩き始めましょう!

日本では見ない交通機関

Jeepneyトライシクルは既に聞いたことがあるのではないでしょうか?Jeepneyは、セブではまさかの13ペソでかなり広い範囲を移動することができます。ただ時刻表などはなく乗り換えマップもないのと同然なため、行き先を毎回尋ねてから乗るか、同行するフィリピン人と一緒に乗ってみてください。トライシクルは、バイクの横に乗客が乗れるサイドカーを取り付けたもので、行き先と値段をドライバーと直接交渉して決めます。ここでもぼったくられないよう強い姿勢でいきましょう。

文化的特徴④:教育

フィリピン教育制度

現在フィリピンの教育制度は、K-12プログラムを採用しています。

  • 幼稚園教育(5歳〜)
  • 基礎教育
    • 初等教育(6~11歳)
    • 中等教育(12~17歳)
  • 高等教育(17歳~)
    • 職業教育
    • 学士課程
    • 大学院課程

日本では、高等教育と聞くと高校を思い浮かべますが、フィリピンでは高等教育は大学機関等を指して使われます。フィリピンにおける大学進学率は近年増加傾向にあり、2022年時点でおよそ35%とのこと。

宗教を学ぶ授業

また、これは宗教とも結びついているのですが、フィリピン人に聞いたところ、学校では「Religion class」という宗教を学ぶ教科があり、授業開始時に十字架を切って祈り始めるそうです。その際、キリスト教信仰ではない宗教の子は、そのクラスをスキップできるとのこと。そして宗教の違いが原因で人をいじめることはタブーであり、決してないそうです。興味深いですね。

フィリピン文化と日本文化の違い

ここまで、フィリピンの文化を実体験含めて書いてきたのですが、下記で日本の文化との違いを簡単にまとめて見ましたので、旅行や滞在を計画している方は、ぜひ渡航前に参考にしてみてください。

文化的特徴まとめ一覧

日本フィリピン
宗教仏教・神道が主カトリック教徒が主
家族構成核家族・小規模世帯・個人の独立家族中心社会・拡大家族・家族愛
社会の価値観礼儀正しさ・敬意・秩序・調和社交的・ホスピタリティ・集団
仕事と生活のバランス仕事への献身・WLB改善家族や友人との時間が大切
食文化お米・和食・健康・バランスお米・味濃い・甘い・油多め
教育高度な教育・受験競争激化大学統一テストなし・英語教育
言語日本語タガログ語・英語・多言語国家

 

フィリピン滞在中に文化的側面で気をつけるべきこと3選

以上で、フィリピン文化と日本文化の違いについてざっくりとまとめましたが、気になるのはフィリピン旅行や滞在において気をつけるべきことですよね。文化が違うことで起こる衝突は事前に回避したいものです。以下では、フィリピン滞在で日本人が気をつけるべきこと3選を紹介します。

ピノイタイム

フィリピンのことをピノイと言うのですが、フィリピン文化にはピノイタイムと言うものが存在します。簡単に言うと、時間に全くシビアでないことを指しています。指定した時間の30分遅刻は当たり前であり、「I’m on my way!」が定番フレーズです。これは時間の制約に囚われない文化として発展したものなので、もしフィリピン人と何か予定するならこのピノイタイムを頭に入れておくと良いかもしれませんね。

独特の相槌

フィリピン人講師と話していると、「ha?」という相槌がたくさん飛び出すことがあります。日本だとうまく聞き取れなかった時は、「え?なんて言ったー?」みたいな感じですが、フィリピン人は「ha?」です。これは、全く怒っているわけでなく、ただコミュニケーションの取り方が異なるだけであるという認識を先に持っておくと、変に気分を悪くすることなく自然なやりとりが可能になります。

トイレに紙を流さない

日本のトイレは世界一だと言うことを忘れてはいけません。世界中どこでも紙が流せるわけではないのです。私もセブの語学学校滞在中に何度もやらかしてトイレを詰まらせてしまいました。時にはトイレから水が「ゴポォ」と吹き出してきたこともあります笑 怖かったです。紙は必ず備え付けのゴミ箱に捨てましょう。

フィリピン文化_セブ島の暮らし

フィリピン人ってどんな人?

私はフィリピンにかれこれ20回以上の渡航経験があり、自社で経営している語学学校のフィリピン人講師たちとも長い付き合いなのですが、フィリピン人は本当に明るくて優しくて毎回圧倒されるようなパワーを感じます。彼ら常に笑っていて、その笑い声も本当に大きくて、その瞬間瞬間を最高に楽しんでいるなとこっちまで楽しくなるんです。気がついたら歌って踊ってますし、よく分からないジョークもたくさん。「Go with the flow!」がお気に入りの言葉。一緒にいると幸せになれるんですよね。もう私はフィリピンとフィリピン人の虜です笑

フィリピン人についてもっと知りたい方はこちらをクリック

【まとめ】フィリピン文化の特徴

今回の記事では、フィリピンの基本情報、フィリピン文化の特徴、フィリピン文化と日本文化の違い、フィリピン人の国民性についてご紹介しました。

フィリピン文化はその宗教観に依存するところが多かったり、長年統治されてきた歴史から、誰に対してもオープンで流れに身を任せ今という瞬間を全力で楽しもうとする国民性が伺えます。

そのため、日本文化との違いも十分にあり、時には文化の違いが原因で衝突してしまったり、滞在時に困るようなことが出てきてもおかしくありません。ですので、事前にフィリピンの文化について情報を集めておくことは非常に重要です。今回の記事が何かの助けになっていたら幸いです。

また、もしフィリピン留学に興味があり、短期だけでも挑戦してみたいという方には、U-GAKUのフィリピン留学がおすすめです。国内留学で有名なU-GAKUは、フィリピンのセブ島にも拠点を持っており、学校から宿舎まで全て自社経営だからエージェントを通さず費用が安く見積もれます。フィリピン人講師とのシェアハウスで一日中日本とは違った文化に包まれながら、英語力向上はもちろん、視野や価値観も広げていきませんか?U-GAKUについてもっと知りたい方は是非こちらをクリック

この記事を書いた人
野口 和輝
U-GAKU(ユーガク)代表

国内留学を創業したU-GAKU(ユーガク)の代表。過去のオーストラリア留学、フィリピン留学、7カ国15都市の海外渡航歴、過去の留学参加者の声などを踏まえ相談会のカウンセラーとして日々、最高の留学体験を提供するため奮闘中です! 2013年よりフィリピン留学の代理店を運営、フィリピンへの渡航歴は20回以上、今もフィリピンへ年2〜3回の渡航はもちろん沖縄北谷、ニセコへ行き常に最新情報をお届けしています。