留学したい人
ニュージーランドで看護師になるためにはどうしたらいいの?
こんな悩みに答えます。
結論から言うと、ニュージーランドで看護師になるには、IELTS7.0/OET350以上を取得してニュージーランド看護協会の審査に合格することが必要です。
この記事ではニュージーランドの看護師の特徴や、ニュージーランドで看護師になるためのステップ、看護留学に必要な英語力を紹介していくので少しでも気になる方は最後まで読み進めてください。
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ニュージーランドで看護師になるために必要なステップ
ニュージーランドでの看護留学に必要な英語力
ニュージーランドの看護師の特徴
ニュージーランドの看護師はどんな感じなのでしょうか?
以下で、日本と異なるニュージーランドの看護師の主な3つの特徴について紹介します。
- 医師と対等な立場として扱われる
- より充実した看護師のサポート体制がある
- 日本の看護師よりも高収入!
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医師と対等な立場として扱われる
1つ目の特徴として、ニュージーランドの看護師は、医師とほぼ対等な立場として扱われます。
通常、日本では看護師は医師の指示に忠実に従い、あくまで医師のサポート役として捉えられることが一般的です。
しかし、ニュージーランドでは、医師と看護師が連携し、患者の治療方針を共同で検討・決定するケースが多いのです。
医師と対等な立場として扱われるという点では、アメリカの看護師の立場にも似ています。
より充実した看護師のサポート体制がある
ニュージーランドでは、各病棟にエデュケーターと呼ばれる教育専門の看護師が配置されています。
日本では、新人看護師にはプレセプターという教育係がつきますが、プリセプターの場合は自身も患者のケアも行うため、教育業務に対する負担が大きいことがあります。
それに対して、ニュージーランドのエデュケーターは、患者を受け持たず、専門的に教育に専念することができます。
このシステムにより、新人看護師や経験が浅い看護師に対する質の高い教育が提供することができます。
さらに、ニュージーランドでは「クリニカルナース」と呼ばれる看護師が医師と看護師をつなぐ役割を果たしています。
これらの専門的な看護師が教育や相談に携わることで、看護師のサポート体制が一層充実していると言えます。
日本の看護師よりも高収入!
ニュージーランドの看護師の年収は、日本の看護師より高収入なんです。
ニュージーランドの看護師の平均年収は約630万円。これに対して、厚生労働省の調査によると、2022年の日本の看護師の平均年収は約508万円となっています。
同じ看護師という職業でも日本より高い報酬を得ることができるのは、ニュージーランドで看護師になる魅力の1つですよね。
ニュージーランドで看護師になるには
実は、ニュージーランドで看護師になるには、日本やアメリカのように国家試験を受ける必要はないんです。
以下で、看護師資格を既に持っている場合と持っていない場合に分けて、ニュージーランドでの看護師資格を取得するためのステップを詳しく説明します。
日本の正看護師資格を持っている場合
日本の4年制大学の看護学部を卒業し、正看護師資格を持っている場合、ニュージーランドでの看護師資格を取得するプロセスがスムーズに進みます。
以下は、このような場合の一般的なステップです。
Step 1: IELTS 7.0、またはOET350以上の取得
まず、ニュージーランドで看護師資格を取得するためには高い英語力が必要です。
具体的には、以下の英語スコアが看護協会への申請に必要になります。
- IELTS:7.0以上(RLS7.0 / W6.5)
- OET:350点以上(RLS350 / W300)
IELTSは主に海外進学や移住向けに設計されたアカデミックな英語テストで、スコア要件はスピーキング、リスニング、リーディングが7.0以上で、ライティングは最低6.5以上とされています。
文部科学省の英語試験の比較表によれば、IELTSの7.0は英検1級と同等のレベルとされています。
一方、OETは医療分野で使用される英語スキルを評価する専門的なテストで、スコア要件はリーディング、リスニング、スピーキングが350以上で、ライティングが最低300以上必要とされています。
海外の大学入学に必要な英語力と同等の高い英語力を求められるため、まずは日本にいるうちからでも英語力をしっかりと高めましょう。
Step 2: 研修の受講
ニュージーランドで看護師として登録するためには、特定の条件を満たす必要があります。
日本で4年制の看護学校を卒業し、直近5年間で2500時間以上の臨床経験がある場合、英語要件を満たすことで、ニュージーランドで正看護師として登録できます。
しかし、この条件を満たせていない場合は、Competence Assessment Program(CAP)と呼ばれるニュージーランド看護協会の指定した教育機関で、座学と実技が融合した研修を受講する必要があります。
ただし、2024年度からは方針が変わるため、注意が必要です。
主な変更点として、Competence Assessment Program(CAP)の代わりに、知識アセスメントと技術アセスメントの受験が必要になります。
したがって、看護協会への登録前に、研修ではなくテストの受験が必要になります。
具体的な技術アセスメントの内容はまだ公表されていないので、最新の情報や詳細なガイドラインについては、ニュージーランド看護協会の公式サイトを確認することをおすすめします。
Step 3: ニュージーランド看護協会への登録、審査
最後のステップはニュージーランド看護協会への登録です。
登録に必要な主な書類は、以下の通りです。
・身元証明(Identity Documents): 例)パスポートなど
・職歴証明(Employment History): 例)直近5年間で2500時間以上の臨床経験の証明書
・学歴証明(Education History): 例)学士卒業証明書、成績証明書
・有効性の確認(License Validation): 例)直近5年間以内に取得された正看護師免許証
・語学力の証明(Language Proficiency): 例)IELTS7.0/ OET350以上の証明書
これらの書類を正確に提出し、審査が成功すれば、やっと看護師としての登録が完了します。
日本の正看護師資格を持っていない場合
日本で高校を卒業されたばかりの方や、看護師資格を持っていない場合は、ニュージーランドの大学かポリテクニックと呼ばれる機関を卒業して看護学士を取得する必要があります。
Step 1: IELTSスコア 5.5~7.0の取得
ニュージーランドのポリテクニックや大学に入学するためには、最低でもIELTSスコアが5.5点以上が必要となります。
ポリテクニックとは、ニュージーランド特有の教育機関で、日本の専門学校と大学が組み合わさったような存在です。
これらの機関では、一般的にIELTSスコアの要求が比較的低く、最低スコアが5.5点程度で入学できることが多いです。
一方、ニュージーランドの大学に入学するためには、IELTSスコアの要求が大学ごとに異なり、最低でも6.0点以上が必要な場合もあります。
特に人気のある大学に進学する場合、IELTSスコア要件が7.0点以上に設定されていることが一般的です。
そのため、英語力がまだ足りない場合は、ポリテクニックや大学進学準備コースに入学することを検討するのがおすすめです。
また、英語の基準は大学によって異なるので、行きたい大学の入学要件を自分できちんと調べて確認しましょう。
Step 2: 大学またはポリテクニックに進学、卒業
ニュージーランドでは、看護師になるための国家試験がアメリカや日本とは異なり存在しません。
代わりに、看護師としての資格を取得するための条件として、ニュージーランドの看護協会が認める学士レベルの学位を修了することが求められます。
そのため、日本の高校を卒業したばかりの方や看護師資格を持っていない方は、大学かポリテクニックで看護学士の学位を取得する必要があります。
具体的にいうと、最短で3年間のフルタイムの看護コースを入学から5年以内に修了する必要があります。
一点注意が必要なのは、ニュージーランドの大学を卒業したからといって、英語力証明書が免除されるわけではないことです。
大学を卒業しても、英語力に関してはIELTSスコア7.0以上、またはOETスコア350以上を取得し、証明する必要があるんです。
そのため、大学在学中にも気を抜かずに英語試験の対策にきちんと取り組みましょう。
Step 3: ニュージーランド看護協会への正式登録
最後に、日本の看護師資格を持っている場合と同様に、ニュージーランドでの学士証明書、成績証明書などの必要書類をニュージーランド看護協会に提出します。
審査が無事終了すれば、ついに看護師としてニュージーランドで働くことができるようになります。
ニュージーランドでの看護留学に必要な英語力
以下の表で、留学タイプと必要な英語力の目安をまとめました。
留学タイプ : 英語力の目安
語学学校 : どのレベルでも入学可
ポリテクニック・大学進学準備コース : IELTS 5.5~6.0以上
4年制の大学 : IELTS 6.0~7.0以上
日本の看護資格を持っていてニュージーランド看護協会が定めた条件を全て満たしている場合は、必要なものは英語力の証明だけです。
この場合、英語力の最低スコア要件はIELTS 7.0またはOET 350以上です。
具体的には、IELTSの場合、Writingのみが最低6.5以上で、他のスキル(Reading、Listening、Speaking)が7.0以上が必要です。一方、OETではWritingのみが最低300以上で、他のスキル(Reading、Listening、Speaking)が350以上が必要です。
IELTSとOETでは、OETをおすすめします。
その理由は、OETが医療英語に特化した試験であり、実務で必要なコミュニケーションスキルや知識を高めるために非常に役立つからです。OETは医療分野の専門用語や状況に焦点を当てており、臨床実務に関連する内容がテストされます。
一方、IELTSは一般的な英語スキルを評価するテストであり、医療分野に特化した内容ではないため、看護師としての専門知識やコミュニケーションに必要な医療用語を学ぶことができません。
そのため、看護師を目指している方にとっては、IELTSよりもOETの方が実用的なのでおすすめです。
どちらの試験を選ぶにせよ、ニュージーランドで看護師として働く場合、英語力は患者の命に関わる重要な要素です。
そのため、日本にいるうちから英語力を向上させるために努力し、自信をつけていくことが大切です。
まとめ
今回の記事では、ニュージーランドの看護師の特徴、ニュージーランドで看護師になるために必要なステップ、ニュージーランドの看護留学に必要な英語力を紹介しました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
いかがでしたでしょうか?
冒頭でもお伝えした通り、ニュージーランドで正看護師になるためにはニュージーランド看護協会の審査に合格することが必要で、IELTS7.0以上という高い英語力が必要とされます。
そのため、まずフィリピンなどの安く留学できる国で英語力をアップしてからニュージーランドでの看護留学に挑戦するというのもひとつの方法ですね。
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