留学したい人
マルタ語ってどんな言葉?留学前に知っておくべきことは?
こんな悩みにお答えします!
結論からお伝えすると、マルタでは英語が公用語として広く通じるため、留学生活で困ることはほとんどありません。
ただし、もう一つの公用語「マルタ語」を少し知っておくと、現地の人々との距離がぐっと縮まります。
・マルタ語の起源と特徴
・留学前に覚えておきたいマルタ語の簡単フレーズ
・マルタで使われる言語の整理(英語・マルタ語・イタリア語)
地中海に浮かぶマルタ共和国は、元イギリス領であった歴史から英語が公用語となっており、世界中から多くの人が英語留学に訪れる国です。
しかし、マルタには英語とは別にもう一つの公用語「マルタ語」が存在します。
この記事では、マルタ語とはどのような言語で、現地の言葉として使われているのはどのような場面か、その起源や特徴、現地の言語事情について解説します。
留学前にマルタの公用語に関する知識を深めておくことで、現地での生活がより豊かなものになります。
歴史的背景から生まれたユニークな用語や、すぐに使える簡単なフレーズも紹介します。
マルタ語とは?英語と並ぶもう一つの公用語|留学前に知っておきたい基礎知識

マルタの公用語は「マルタ語」と「英語」の二つです。
1964年までイギリスの統治下にあった歴史的背景から英語が広く使用されるようになり、公用語として定められました。
そのため、留学や観光で訪れる際には英語だけでほとんど不自由なく生活できます。
一方でマルタ語は、家庭や地域社会など、マルタ国民の生活に深く根付いている言語です。
この島国では、ほとんどの国民がマルタ語と英語の両方を話せるバイリンガルです。マルタ語は、アラビア語を起源としながらイタリア語などの影響も受けた、世界的に見ても非常に珍しい言語です。
まるたとひらがなで覚える人もいますが、実際のスペルやマルタ語 reのような表記、re 発音は日本人にとってやや難しいと感じる場合があります。
マルタ語はどんな場面で使われている?

マルタ語は、特に地域に密着した場面で頻繁に使われます。
家庭内での日常会話はもちろんのこと、地元のテレビニュースや政府関連の公式な情報発信にもマルタ語が用いられます。
また、友人同士で交わされるスラングやローカルな表現の多くはマルタ語です。
特に地方の小さな村や高齢者とのコミュニケーションにおいては、マルタ語が中心となる傾向があります。
公的な場では英語が通じますが、人々の暮らしの中ではマルタ語が深く息づいています。
英語とマルタ語の使い分け

マルタでは、場面に応じて英語とマルタ語が明確に使い分けられています。
観光地、レストラン、ホテル、行政機関といった公共の場では、主に英語がコミュニケーションの手段となります。
一方、家庭内や親しい友人同士の会話など、プライベートな場面ではマルタ語が好んで使われます。
学校や職場では英語が基本ですが、マルタ人同士の会話ではマルタ語が混じることも珍しくありません。
留学生活は英語のみで完結できますが、挨拶など簡単なマルタ語を覚えておくと、現地の人々とより親密な関係を築くきっかけになります。
マルタ語の起源と特徴|アラビア語・イタリア語・英語が混ざる唯一無二の言語

マルタ語は、その成り立ちが世界でも特にユニークな混合言語として知られています。
一つの言語系統から発展したのではなく、マルタの複雑な歴史を反映し、複数の異なる文化や言語が融合して形成されました。
その基盤にはセム語族のアラビア語がありながら、語彙の多くはロマンス諸語のイタリア語やシチリア語から取り入れられています。
さらに、近代では英語の影響も加わり、他にはない唯一無二の言語的特徴を持つに至りました。
マルタ語のルーツはアラビア語

マルタ語の文法的な骨格は、アラビア語にそのルーツを持ちます。
この背景には、9世紀から11世紀にかけて、マルタ島を含む地中海地域がアラブ勢力の支配下にあった歴史が深く関係しています。
当時シチリア島で話されていたアラビア語の方言がマルタに伝わり、独自の発展を遂げて現在のマルタ語の基礎となりました。
そのため、基本的な文法構造や単語にはアラビア語と色濃い共通点が見られます。
現在、マルタ語の話者人口は世界でおよそ50万人から60万人とされています。
マルタ語の語彙構成(かなり特徴的)

マルタ語の語彙構成は非常に特徴的で、その成り立ちの複雑さを物語っています。
アラビア語由来の語彙が約60%を占め、文法の基礎や基本的な動詞、数詞などにその名残が見られます。
残りの約40%は、主にシチリア語やイタリア語といったロマンス諸語からの借用語です。
また、イギリス統治時代の影響を受けた英語や、歴史的に関係の深かったフランス語からの借用語も含まれています。
このように、複数の言語要素が混在している点がマルタ語の大きな魅力です。
マルタ語話者は増加傾向にある理由

マルタ語は、国民の愛国心の高まりや、国を挙げた言語教育の強化によって、その話者数が増加傾向にあります。
一時期はユネスコによって消滅危機言語のリスト入りが懸念されたことから、マルタ全体で言語を保存しようとする活動が活発化しました。
興味深いことに、マルタ語の起源となったアラビア語シチリア方言はシチリア島では消滅しましたが、マルタでは独自の言語として発展し、今もなお生き続けています。
口語アラビア語の中では、北アフリカで話されるマグリブ方言に最も近いとされています。
マルタ語とアラビア語を比較|文法の構造がほぼ同じで会話も通じる?

マルタ語とアラビア語は、文法の構造に多くの共通点を持っています。
特に、アラビア語の顕著な特徴である「3つの子音から成る語根」から単語が派生する体系は、マルタ語にも色濃く受け継がれています。
この語根システムにより、同じ子音の組み合わせを持つ単語群が関連した意味を持つため、両言語の構造的な類似性は非常に高いです。
アラビア語 → マルタ語の例(書く k-t-b 系)
マルタ語とアラビア語の文法的な類似性は、動詞の活用を見るとより明確に理解できます。
例えば、「書く」という行為を表す語根「k-t-b」を元にした活用は以下のようになります。
意味:彼は書いた
アラビア語:katab
マルタ語:kiteb
意味:私たちは書いた
アラビア語:katabna
マルタ語:ktibna
このように、人称や時制による変化のパターンが酷似しており、マルタ語の語彙の約60%がアラビア語起源であると言われています。
文法の似ているポイント

マルタ語とアラビア語の文法には、語根のシステム以外にも数多くの共通点が存在します。
例えば、形容詞が修飾する名詞の後ろに置かれる語順は両言語で同じです。
また、名詞に定冠詞(英語のaやtheに相当)が付く際、その名詞を修飾する形容詞にも同じ定冠詞が付くというルールも共通しています。
そして最も根本的な特徴として、多くの単語が原則として3文字の子音からなる語根を基礎として形成される点が挙げられます。
これらの類似性は、両言語の深いつながりを示しています。
留学前に覚えておきたいマルタ語の簡単フレーズ|アラビア語との比較付き

マルタ語の数字や挨拶などの基本的な単語は、そのルーツであるアラビア語と非常によく似ています。
発音も似ているものが多く、日本人にとっても比較的覚えやすい単語があります。
いくつか例を見てみましょう。
日本語:1
マルタ語:wieħed(ワーヘド)
アラビア語:واحد(ワーヒド)
日本語:黒
マルタ語:iswed(イスウィド)
アラビア語:أسود(アスワド)
このように比較すると、二つの言語の近さがよく分かります。
日常で役立つフレーズ
現地の人々と交流する際に役立つ、簡単な日常フレーズを紹介します。
Kifinti?(キフインティ?)-元気ですか?
Tajjeb.(タイイェブ)-元気です。
X’jismek?(シズメック?)-あなたの名前は何ですか?
Iva/Le(イヴァ/レ)-はい/いいえ
Bonġu(ボンジュ)-おはよう/こんにちは
Grazzi(グラッツィ)-ありがとう
Il-lejl it-tajjeb(イル レイル イッタイイェブ)-おやすみ
Saħħa(サッハ)-さようなら
これらの基本的な挨拶や返事を覚えておくと、コミュニケーションのきっかけになります。
マルタで使われる言語を整理|英語・マルタ語・イタリア語の3本柱
マルタは地中海に位置する小さな島国ですが、その言語環境は非常に豊かで多岐にわたります。
公用語である英語とマルタ語を軸に、歴史的・地理的な影響からイタリア語も多くの人々に理解されており、多言語社会が形成されています。
この多様な言語環境は、マルタの文化や国民性を理解する上で重要な要素です。
英語(90%↑):公共で使われる最重要の言語
英語はマルタ語と並ぶマルタの公用語であり、行政、教育、ビジネスなど公共の場で重要な言語です。
2012年のEurobarometerの調査では、マルタ国民の88%が英語を話せると報告されています。また、2022年のマルタ国家統計局のデータでは、マルタ国民の96%が少なくとも基本的な英語知識を持っているとされています。
特に学校や職場では主要なコミュニケーション用語として使われています。
マルタの英語はイギリス英語がベースで、多くの語学学校では標準的なクイーンズイングリッシュが教えられるため、留学生にとっても聞き取りやすく、学習に適した環境です。
マルタ語(90%↑):生活・家庭の言語
マルタ語は、マルタの国民的アイデンティティと深く結びついた生活言語です。マルタに住む人の約97%がマルタ語を母語と考えています。
特に家庭内や親しい間柄での会話、地域のコミュニティで主に使用されています。その起源はアラビア語に由来し、セム語派の特徴を強く残している一方で、語彙にはイタリア語や英語の影響も見られます。
話者数は世界で約50〜60万人とされていますが、マルタ国民にとっては母国語として非常に大切な存在です。
イタリア語(50%-70%):歴史的背景で今も広く通じる
イタリア語は、1934年までマルタの公用語であり、現在も国民の半数以上が理解できるほど広く浸透しています。
地理的な近さに加え、イタリアのテレビやラジオ放送が日常的に視聴されていることも、イタリア語能力を維持している大きな要因です。
公的な用語としての地位はありませんが、レストランやホテルなど観光関連の場面では頻繁に耳にし、旅行中に役立つ場面も多いです。
フランス語(10%-20%):留学生コミュニティでよく使う
フランス語はマルタの日常生活で広く使われているわけではありませんが、学習者は一定数存在します。
特にマルタがヨーロッパの主要な英語留学先の一つであることから、フランス語圏をはじめとするヨーロッパ各国からの留学生が非常に多いです。
そのため、語学学校や学生寮といった留学生のコミュニティでは、英語に加えてフランス語での会話が交わされる機会もあります。
アラビア語(1%-5%):マルタ語のルーツとして重要
現代のマルタにおいて、アラビア語が日常的に使用されることはごく稀です。
しかし、マルタ語の文法や語彙の基礎を築いた言語として、その存在は非常に重要です。
マルタ語とアラビア語は言語的な類似性が高く、両言語の話者はある程度の意思疎通が可能とさえ言われています。
このように、アラビア語はマルタの言語文化のルーツを理解する上で欠かせない要素です。
60ヶ国以上が集まる多言語国家マルタ|英語学習にも大きなメリット
マルタは、ヨーロッパの中でも特に多言語環境が整った国であり、世界60ヶ国以上から多様な国籍の留学生が集まります。
この国際色豊かな環境は、英語学習において大きなメリットをもたらします。
様々な国の人が話すアクセントの異なる英語に日常的に触れることで、リスニング能力が向上し、より実践的なコミュニケーション力が身につきます。
また、異文化交流の機会が豊富にあるため、英語だけでなく他の言語や文化に触れることもできます。
マルタの持つ特徴的な歴史と言語(マルタ語)について知ることは、留学生活をより深く、有意義なものにしてくれます。
マルタの母語はマルタ語であり、英語はあくまで公用語であるという点がマルタで語学留学する上でのデメリットといえます。
マルタ人も日本人同様、英語を勉強して話せるようになっているため、ネイティブスピーカーと比べると、語彙力や表現力が劣る部分があります。
また、マルタ人同士ではマルタ語でコミュニケーションを取っているため、街を歩いているとマルタ語が聞こえてくるというシーンもあります。
アメリカやイギリスなど言語が英語の国で勉強したいという方にとっては、マルタ留学は向いていません。
ただ、日本人と比べるとマルタ人は圧倒的に英語を話すことができるので、アウトプットの練習をすることは十分可能です。
学校の先生やスタッフ、店員さんにどんどん話しかけてコミュニケーションを取っていきましょう。勉強になること間違いなしです。
また、外国人に対しては英語で話しかけてくれるので、マルタ語が分からないという方でも全く問題ありません。
どうしても心配という方は、観光客や留学生が多いセントジュリアンズなどの都市部の語学学校を選びましょう。流ちょうな英語が返ってくるはずです。
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