
社会課題の解決をテーマに挑んだセブ島での海外インターン。現地の厳しい現実を知り、仲間と共に事業を創り上げた経験を通して、行動力とリーダーシップを育みました。
名前:S.Yさん
年齢・属性:大学2年生
参加プログラム:セブ島の起業体験インターンシップ
期間:12日間
参加時の英語力:初級
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海外の文化を体験し、異なる価値観から自分の視野を広げたかったということと、起業についての知識を学びたかったからです。また、社会問題についても興味があり、日本では経験することができないことがたくさんあることに魅力を感じたからです。それらから、自分に足りない力も身につけることができると感じたからです。
研修では、社会課題に対する事業案を考え、起業家へ発表します。事業案づくりのために孤児院や水上スラムを訪問し、現状や課題を体感。その後チームで議論し、取り組む社会課題を決定します。
私たちのチームは、視察で川や海、道端に多くのごみが捨てられている状況を見たことから、プラスチックごみ問題をテーマに事業案を作成しました。現地調査やインタビューを行い、資料をまとめ、起業家への最終発表に向けてファーストピッチや中間発表でのフィードバックを反映させながらブラッシュアップしました。
また、2チーム間で優秀チームの表彰も行われました。研修には英語学習も含まれ、自分のスピーチや社会課題の意見を英語で発表する実践的な内容でした。さらに、アイランドホッピングやパラセーリング、ジンベエザメと泳ぐ体験、キャニオニングなどセブ島ならではのアクティビティも楽しめ、非常に充実したプログラムでした。
研修先はフィリピンのセブ島でした。成田空港からマクタン・セブ国際空港までは五時間半くらいのフライトでした。気候については日本の夏とは少し違った蒸し暑さを感じました。八月はちょうど雨季だったので突然のスコールもありました。また、フィリピンの文化については、必要最小限の知識は持っていたものの、現地で実際に生活することで初めて知ることが多かったです。
日本ではありえないことがフィリピンでは当たり前で、とても新鮮でした。特に驚いたことは、交通です。日本では、歩行者優先で車が譲ってくれたりしますが、フィリピンでは譲ってはくれなかったり、ウィンカーを使わずに車線変更をしたり、クラクションをひたすら鳴らしていたり、日本とのギャップがすごかったです。
しかし、実際に行ってみないと体験できないですし、そのほかにもたくさんの違いがあり、おもしろかったです。また、フィリピンの文化に触れると同時に、日本のすばらしさも感じました。
セブ島は海がきれいでとても自然豊かな場所でした。ただ、セブ島はリゾート地としてのイメージが強いと思いますが、それはセブ島の表面というだけであって、その裏側にはスラム街で暮らす人々や道端や海に捨てられているごみの多さ、貧富の差が激しい、インフラが整っていないなどといった現状がありました。それらはネット上では知ることができない情報ばかりでした。
スラム街を訪れたときは、そこのニオイに衝撃を受けたことや衛生面の管理がされていないといったことは実際に行ってみないと知ることはできなかったと思います。ごみの量もネット上の写真だけではいまいち伝わりづらかったりしますが、実際にはとてつもない量のごみが処理されずにそのまま放置されていました。そういったことから、社会問題の実態を身をもって感じることができ、とても貴重な経験となりました。
また、ビジネスを立ち上げることは大変だが、やりがいがあってとても良い勉強になりました。特に、事業を立案して利益を生むことの大変さがわかりました。起業するにあたり、様々なリスクやコストがかかることがわかりました。また、それらがどこでどのくらいかかるのかも考えなくてはいけないということも学びました。

苦労したことは主に資料作成の3点です。1つ目は、事業案をどのような流れでスライド化すれば相手に伝わるのかを考えることでした。起業に関する知識がなく、ファーストピッチでは構成に多くの指摘を受け、ほぼ作り直す必要がありました。
2つ目は、どの社会問題をテーマにするかの選定です。セブには多くの課題があり、メンバーの意見も分かれました。利益性も考慮する必要があり、最終的にプラスチックごみ問題を選びましたが、施策の取捨選択も難しい作業でした。
3つ目は、リーダーとしてチームをまとめることです。限られた時間で資料を完成させるための時間管理や、メンバーの意見を整理し方向性を決めることに苦労しました。しかし、協力して乗り越えたことで、最終発表後には大きな達成感を得ることができました。

セブ島での生活は日本とは全くと言っていいほど違いました。日本と大きく違ったところはインフラです。日本は道が整えられていてスムーズに移動ができますが、セブでは道の舗装がされておらず、移動だけでも一苦労しました。また、セブでは水道水が飲めません。上水道の整備が行き届いないため水道水を飲むとおなかを壊してしまいます。そのため、飲み水はすべてウォーターサーバーでした。また、下水道も整備されておらず、トイレットペーパーをトイレに流せないためトイレに備えつけのごみ箱に捨てます。
ごはんについては、日本より味付けが濃い印象を受けました。特に、お肉の味付けは塩辛かったです。主食はお米で味はまずまずでした。セブでの生活は多少不便さを感じましたが、日本での生活がどれだけ整っているかを感じるとてもいい機会になりました。普段できない経験ができたので個人的にはとても充実しました。
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自分がなぜ英語を学習しているのか改めて学びました。今回の海外インターンではインターン以外に自由時間がありました。そこではマーケットやショッピングモールに行ったりと様々なところに出かけました。買い物をするうえで店員さんと英語でコミュニケーションをとったり、海外の方と会話をすることで異文化交流をすることができました。
私は今回の海外インターンで海外の方と友達になることも目標としていたため、実際に英語だけで会話することの楽しさや難しさを実感しました。完璧な英語は話せませんが、簡単な英語で国を超えて交流ができました。そこで、今まで私が英語学習をしてきた意味を実感した気がしました。また、これからもっと英語を勉強して多くの方と交流をし、流ちょうに話せるように努力したいと強く感じました。
グループワークの進め方はある程度理解しておいたほうが良いと思います。進め方がわからないと話し合いも進まないし、内容が充実しないと思います。時間も限られているので、よりよい事業立案をするには効率も求められます。また、プレゼンで行うため、海外インターンシップ研修に行くのであれば、事前にパワポを使った発表をこなしたほうが即戦力として活躍できます。そして、パソコンを持っていくことを推奨します。
日本では経験できないことをたくさん経験できます。そして様々な価値観から、新たな自分を発見するいい機会になると思います。特に、異なった環境で生活するということは私にとっていちばんよかったと思える経験でした。ただ、何事のそうですが目標をもって行ってきてください。私は生活面と学習面で目標を立てていきましたが、本気で取り組んだ結果、目標以上のものを得ることができました。
ただ何となく行くとせっかくの機会が台無しになってしまいます。目標をもっていけば、経験を自分に還元でき、新たな自分を見出すことができると思います。インターンシップは想像以上に大変でした。忍耐力ややりきる力がある人、あるいは、その力を得たいと思っている人にとってはとてもいい経験になると思います。行動力は新たな自分を見出すための一歩です。もし、行きたいと少しでも考えているのであればぜひ挑戦してください。