マルタの歴史を5分で解説!留学中に巡りたい名所も紹介

この記事を書いた人
野口 和輝
U-GAKU(ユーガク)代表

2013年よりセブ島の語学学校の日本総代理店として活動し、フィリピン留学ホームステイ実績No.1を達成。その後、直営語学学校「U-GAKU(ユーガク)」を立ち上げ、国内留学を創業。 オーストラリア・フィリピンでの自身の留学経験や10カ国15都市の海外経験、650件以上の留学相談実績をもとに、「人生を変える留学」を提案しています。年2〜3回はセブ島、沖縄、ニセコを訪れ、現場情報をアップデートしながら個別サポートを実施。 NPO留学協会正会員として、正確で信頼性の高い情報監修にも取り組んでいます。


 

留学したい人

ヨーロッパのマルタってどんな国?
マルタの歴史的な魅力って何があるの?

こんな悩みに答えます。

結論から言うと、マルタは数千年の歴史と異文化が入り混じる「地中海の宝石」。 留学や観光で訪れるなら、歴史を知っておくと何倍も楽しめる国なんです。

この記事では、マルタのざっくりとした歴史の全体像、おさえておきたい歴史上の名場面、 有名な歴史スポットについて、初心者でもわかりやすく解説していきます。少しでもマルタに興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください!

この記事の内容
マルタってどんな国?歴史の超ざっくり全体像
マルタを知るならココ!歴史の名場面を一気にチェック
留学中に行ける!マルタのおすすめ歴史スポット5選

マルタの首都バレッタ!世界遺産の街の魅力とは

地中海のハブ!マルタ共和国ってどんな国?

水域の近くの茶色のコンクリートドームの建物

そもそもマルタってどんな国?まずはざっくりマルタの基本情報を見てみましょう!

国名マルタ共和国
首都バレッタ(Valletta)
人口約54万人(2023年時点)
面積316平方キロメートル
公用語マルタ語、英語

年間を通して温暖な気候、歴史的な建造物に囲まれた街並み、治安の良さなど、魅力はたくさん。そんなマルタの魅力の根っこにあるのが、じつはその「歴史の深さ」なんです。

なぜ歴史が濃い?世界中に狙われた島の裏側

海に浮かぶ島

マルタが“歴史の宝庫”と呼ばれるのには理由があります。実はこの島、太古の昔から、いろんな国に支配されてきたという背景があるんです。

なぜそんなに狙われたのか? それはずばり、地理的な立地の良さ。地中海のど真ん中にあって、ヨーロッパ、アフリカ、中東のどこへもアクセスしやすい場所にあるからです。

たとえば、古代にはフェニキア人やローマ帝国、のちにはアラブ勢力が支配。そして中世以降は、あの「マルタ騎士団」が拠点を構え、その後はナポレオンのフランス軍、さらにはイギリスが統治していたことも。

このめまぐるしい国の変遷が、文化や建物、食べ物にも色濃く残っていて、他の国にはない独特の雰囲気を生み出しています。

3000年以上の歴史を一気に理解!タイムラインで見るマルタ

日中の水域近くの茶色と白のドームの建物

ここで、マルタの長い歴史を簡単に整理してみましょう。大まかな流れを押さえておくと、現地での観光や街歩きがより面白くなるはずです。

紀元前3600年頃〜:先史時代世界遺産にも登録されている巨石神殿が作られた時代。エジプトのピラミッドより古いとも言われています。
古代〜中世:ローマ・アラブ支配など地中海の海上ルートの中継地として重視され、次々と支配者が交代。
1530年〜:マルタ騎士団の登場 カトリック教会から派遣された騎士団がマルタを拠点に。首都ヴァレッタもこの時期に誕生。
1800年以降:イギリス領へ、そして独立ナポレオンの侵攻後、イギリスの統治下に。1964年に独立し、2004年にはEUにも加盟しました。

このように、マルタは小さな国ながらも、何千年にもわたる歴史を持っています。そしてその歴史は、今も街や文化の中に息づいているんです。

 

マルタを知るならここ!歴史上の名場面を一気にチェック

昼間の青空の下のコンクリートの通り

マルタの歴史には、「えっ、本当にそんな時代があったの?」と思うような名場面がたくさんあります。ここでは、留学中や旅行中に話のネタになるような、マルタの代表的な歴史トピックをピックアップして紹介します。

世界最古級の儀式文明、謎多き巨石時代

高い視点からの峡谷の眺め

マルタの歴史を語るうえで外せないのが、巨石神殿群の存在です。たとえば「ハジャーイム神殿」や「イムナイドラ神殿」は、紀元前3600〜2500年ごろに築かれたもので、イギリスのストーンヘンジより古く、ギザのピラミッドよりも前に建てられています。

信じられないかもしれませんが、これらの神殿は当時の人々が巨大な石を積み上げて造ったもので、宗教儀式の場だったとされています。建築技術、天文との関係、装飾モチーフなど、いまだに多くの謎が残っており、歴史ファンの間では“ヨーロッパのミステリーゾーン”として知られています。

特に面白いのは、男性的な力を象徴する建築ではなく、豊穣や母性をモチーフにした装飾が多いこと。神殿の構造もどこか「子宮」を思わせるつくりになっており、今とは異なる宗教観や世界観を感じられます。

騎士団 vs オスマン帝国:伝説の「マルタ包囲戦」

海の真ん中にある小さな島の空撮

マルタの歴史の中でも特に有名なのが、1565年のマルタ包囲戦です。この戦いは、キリスト教とイスラム教の間で勢力争いが続く中で勃発。ヨーロッパ中から集まった精鋭「マルタ騎士団」が、当時最強といわれたオスマン帝国軍に囲まれ、4か月に及ぶ死闘を繰り広げました

兵力差は圧倒的。オスマン軍は約4万人、対するマルタ側は数千人。それでも騎士団と島の市民たちは団結し、知略と気力でこの攻防戦を勝ち抜いたのです。

この勝利はヨーロッパ諸国に衝撃を与え、「マルタはヨーロッパの盾だった」とまで称賛されました。戦後、マルタには報酬として新たな首都・ヴァレッタが築かれ、その設計には当時最新の防衛理論が取り入れられました。

この戦いがなければ、マルタはもちろん、地中海のパワーバランスも大きく変わっていたかもしれません。

第二次世界大戦:国民全体が受けた勲章

ブラウン大聖堂

戦争の舞台となったのは中世だけではありません。第二次世界大戦中のマルタもまた、歴史の中心に立つことになります。

イギリス領だったマルタは、地中海の軍事拠点として非常に重要でした。そのため、ナチス・ドイツとイタリアから連日空爆を受け、ヨーロッパで最も爆撃された場所の一つといわれています。

物資は不足し、市民の多くは地下壕で生活。それでも彼らは抵抗し続けました。その勇気と団結力に対し、イギリス国王ジョージ6世は島全体に「ジョージ十字章(George Cross)」を授与。これは本来、個人に贈られる勲章で、国全体が受け取ったのは史上初の出来事でした。

現在でもその十字章は、マルタ国旗の左上に刻まれており、市民の誇りとして受け継がれています。

植民地からの独立、そしてヨーロッパの一員へ

日中の水域の茶色の岩層

長いあいだ外国勢力に支配されてきたマルタは、第二次世界大戦後の波に乗り、1964年にイギリスから独立します。そして1974年には共和国となり、1980年代以降は観光・英語教育・金融といった分野に注力する現代国家へとシフトしていきます。

2004年にはEUにも加盟。現在では、ヨーロッパと中東、アフリカを結ぶ「地中海の交差点」として、戦略的にも文化的にも重要なポジションにあります。

今、あなたがマルタに行くということは、英語を学ぶだけでなく、こうした歴史の積み重ねの上に立つ国の今を体験するということでもあるのです。

 

留学中に行ける!マルタのおすすめ歴史スポット5選

大きな岩の上に立つ人

英語の勉強だけでマルタ留学を終えるのは、正直もったいない!

この島には、歩いて学べる「歴史の生き証人」みたいな場所がたくさんあります。ここでは、留学中でも無理なく行けて、歴史にどっぷり浸れるスポットを5つ紹介します。

 

① ヴァレッタ旧市街:騎士団が築いた要塞都市

昼間の青空の下のコンクリートの通り

マルタの首都・ヴァレッタは、16世紀に聖ヨハネ騎士団が築いた計画都市。その整然とした街並み、石造りの建物、どこを切り取ってもまるで映画のワンシーン。

特に「聖ヨハネ大聖堂」は必見。外観は地味ですが、中は金でギラギラ、騎士団の権威を象徴する装飾が圧巻です。世界的画家カラヴァッジョの作品もここで見られます。聖ヨハネ大聖堂の詳細は以下の通りです。

開園時間月~土 9:00–16:45(最終入場 16:15)
休館日日曜・祝日
入館料大人 €15/学生・シニア €12/12歳未満無料
住所St John Street, Valletta VLT 1156
アクセスヴァレッタ市内中心/バスターミナルから徒歩5分

 

②ハジャーイム神殿群:ピラミッドより古い巨石遺跡

アーチと建物を背景にした大きな中庭

遺跡を見ながら歴史を体感したい人にはぴったりなのが、世界遺産にも登録されているハジャーイム神殿群。紀元前3600年ごろに造られた、世界最古級の巨石建築です。

一部の石はなんと20トン以上。どうやって運ばれたのか、いまだに謎のまま。夏至や冬至に日光が差し込む構造など、当時の高度な知識や宗教観が感じられる神殿です。

 

開園時間夏季(4/1–9/30)9:00–18:00(最終入場17:30)

冬季(10/1–3/31)9:00–17:00(最終入場16:30)

休館日12/24・25・31、1/1、グッドフライデー
入館料大人 €10/12–17歳・60歳以上・学生 €7.50/6–11歳 €5.50/1–5歳無料
住所Triq Ħaġar Qim, Qrendi
アクセスヴァレッタからバス(線:74、75、QX1)で約40分、神殿まで徒歩数分

 

③青の洞門(ブルーグロット)とその周辺:自然美の裏に眠る古代の足跡

昼間は穏やかな水域の洞窟

青の洞門は、透明度の高い海に差し込む光で青く輝く幻想的な洞窟として有名ですが、実はこの周辺には古代の遺跡や歴史的な痕跡も数多く存在します。

近くには、紀元前からの居住地として知られるタル・ハグラ遺跡やフェニキア人時代の墓地跡が点在しており、この海岸線が何千年も前から人々の営みとともにあった場所だということがわかります。

美しい自然景観に目を奪われがちですが、その背景にある海とともに生きた古代の人々の物語にも、ぜひ目を向けてみてください。

開放時間(ボート周遊)夏季:9:00–18:00(最終呼び込み16:30)

冬季:9:30–15:30(最終呼び込み14:30)

休館日天候によってクローズ(特に冬場)
料金ボート乗船 €8–10/人(崖からの観覧は無料)
住所Wied iż-Żurrieq, Qrendi村
アクセスヴァレッタからバス(線:74、75、P29)で約40分 徒歩数分

 

④ムディーナ(サイレントシティ):かつての首都が語る中世マルタ

青と白の曇り空の下で山に囲まれた青い海の水

ムディーナは、フェニキア時代からの歴史を持つマルタの旧都。中世に築かれた城壁に囲まれた都市遺跡として、今もその静けさと重厚さを保ち続けています。

ローマ帝国時代には行政の中心地として栄え、聖パウロが滞在したという伝承も残るほど、宗教・政治・文化の交差点だった場所です。

城門をくぐれば、石畳の路地や荘厳な館がそのまま残っていて、まるで「歴史的遺構」そのもののような都市。ただの観光地ではなく、歴史の中を歩く体験ができます。

 

開放時間・St. Paul’s Cathedral(大聖堂・ミュージアム):9:30–16:30 月~金、9:30–15:30 土(最終入場各30分前)

・Mdina Dungeons(中世地下牢):平日10:00–16:00、土日9:30–16:30

休館日大聖堂は日曜・祝日、地下牢は12/24・25・31、1/1、グッドフライデー、復活祭
入場料・大聖堂&ミュージアム:大人 €15/学生・シニア €10/12歳未満無料

・地下牢:大人 €5/学生・シニア €2/子ども €2

住所Mdina中心街
アクセスヴァレッタからバス(線:51、52、201など)で約20分+徒歩数分

 

⑤ラスカリス戦争室:地下に残された近代戦争のリアル

日中の都市の建物の航空写真

ヴァレッタの地下に広がる「ラスカリス戦争室」は、第2次世界大戦中にイギリス軍が使用していた実戦用の地下指令施設で、マルタの近代史を物語る貴重な戦争遺構です。

ナチス・イタリア軍の空爆を防ぐべく、この地下壕から地中海全域の防衛作戦が練られました。マルタが“地中海の鍵”と呼ばれた戦略的重要拠点だったことを、肌で感じられます。

英語音声ガイド付きでの見学では、当時の通信設備や作戦マップもそのまま保存されており、歴史好きなら鳥肌必至のスポットです。

 

開館時間月~土 10:00–16:30(最終入場16:00)
休館日日曜、12/24, 1/1, グッドフライデー、復活祭
入場料大人 €14/子ども(5–15歳)€7/家族券あり/学生・シニア€12(現地案内)
住所Valletta地下(Fortifications, Valletta)
アクセスヴァレッタ中心から徒歩5分

【まとめ】マルタの歴史を感じる旅へ出かけよう!

今回の記事では、マルタの歴史の大まかな流れから、留学中に訪れやすいおすすめの歴史スポットまで一挙にご紹介しました。マルタは、小さな島に長い歴史がぎゅっと詰まった場所で、語学を学ぶだけでなく、過去と向き合う貴重な体験ができる国です。英語が通じるマルタで、ぜひ充実した旅を楽しんでくださいね。

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この記事を書いた人
野口 和輝
U-GAKU(ユーガク)代表

2013年よりセブ島の語学学校の日本総代理店として活動し、フィリピン留学ホームステイ実績No.1を達成。その後、直営語学学校「U-GAKU(ユーガク)」を立ち上げ、国内留学を創業。 オーストラリア・フィリピンでの自身の留学経験や10カ国15都市の海外経験、650件以上の留学相談実績をもとに、「人生を変える留学」を提案しています。年2〜3回はセブ島、沖縄、ニセコを訪れ、現場情報をアップデートしながら個別サポートを実施。 NPO留学協会正会員として、正確で信頼性の高い情報監修にも取り組んでいます。