
海外での学びを通じて起業や社会課題への理解を深めたセブ島研修。現地の人々との交流や文化体験を通じ、行動することの大切さを実感した貴重な経験となりました。
名前:K.Y さん
年齢・属性:大学4年生
参加プログラム:セブ島の起業体験インターンシップ
期間:12日間
参加時の英語力:初中級
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海外での留学経験を一度はしてみたいという思いが、私の参加理由として大きくありました。さらに、このプログラムでは起業家の方のお話を直接伺う機会があり、起業に関心のある私にとって非常に魅力的な内容でした。また、私は海が好きであるため、ビーチやリゾートのイメージがあるフィリピンで景色を楽しみながら、現地の文化や生活について学びたいと考えました。

フィリピンの社会問題を解決するために、どのようなビジネスを立ち上げるかをテーマに、グループごとに分かれてプレゼンテーションを行いました。約10日間という限られた期間での作成だったため、毎日が非常に忙しく、準備に追われる日々を送りました。同時にアクティビティも充実しており、ジンベイザメと一緒に泳いだり、キャニオニングという日本ではなかなか体験できない川遊びを楽しむこともできました。
さらに、現地の人々との交流を通じて文化や価値観の違いを実感し、自分の視野を広げる貴重な学びを得ることができました。そして、孤児院や水上スラムにも訪れるなど、多様な体験を通して非常に有意義で充実した海外研修となりました。

成田空港から約5時間で行くことができるフィリピンのセブ島で勉強を行いました。気温は年間を通して30℃前後と高く、基本的には半袖と短パンで快適に過ごせました。個人的には日本より過ごしやすいと感じました。また、雨が突然降ることもありましたが、短時間で止むため大きな支障はありませんでした。
通貨はペソで、1ペソは約2.7円に相当するため、物価は日本より安く抑えられます。例えば500mlの水は約60円で購入でき、外食も十分に楽しむことができました。
食事は時折海外らしさを感じることもありましたが、どれも美味しくいただけました。特にフィリピン料理のシシグは印象に残り、マンゴーも絶品でした。さらに現地の人々は明るく親切で、英語も広く通じるため安心して生活できました。短期間の滞在でも、多くの魅力を実感できる場所だと思います。
日本とフィリピンの文化の違いを肌で感じることができました。私たちが取り組んだプレゼンのテーマは「飢餓」と「フードロス」についてでした。現在も飢餓や貧困に苦しむ人々が数多く存在することを知り、実際にそうした方々と触れ合う機会もありました。
多くの人々が食事に困っており、特に子どもたちは年齢に比べて身長が低く、体重も軽い印象を受けました。また、お金を求めてくる子どもや大人に出会う場面もありました。そのような人々と関わることができ、自分にできることがあれば取り組みたいという思いが芽生えました。
さらに、起業家の方々には「行動力が根源にある」という共通点を見出しました。孤児院を建てた方の話によると、フィリピンを訪れた際に食事にありつけない子どもたちの姿を目にし、「できる人がやればよい」と考え、自ら貯金を切り崩して無料で食事を配膳したとおっしゃっていました。このお話から、もちろん考えることも大切ですが、実際に行動するからこそ物事を成し遂げられるのだと強く感じました。

最も苦労したと感じたのは、現地の生活環境に慣れることでした。衛生面インフラ整備に関しては日本との違いが大きく、適応するまでに時間がかかりました。フィリピンには十分なゴミ処理施設がなく、街中にゴミが散乱している場所も多く見られ、その周囲には常にハエが集まっていました。
そのため匂いが強く、場所によっては思わず嗚咽しそうになることもありました。また、トイレには紙が備え付けられていないため、自分でティッシュなどを持参する必要があり、さらに紙は流せず備え付けのゴミ箱に捨てなければなりませんでした。日本では当たり前にできることが現地では難しく、その点に大きな不便さを感じました。しかし同時に、それらの経験を通じて日本の衛生環境の素晴らしさを改めて実感する機会ともなりました。
プレゼン資料の作成は大きな時間を費やしました。事業案を考えるのに必要なことが多すぎて、なかなか進まない時もありました。解決策を考えても新たな問題が見つかるので、事業を続けていくことの難しさを知りました。
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セブ島の街並みは想像以上に発展しており、現地の人だけでなく観光客も多い印象でした。特に、セブで有名なショッピングモールでは人々で賑わっており、日本のお店があるなど、店舗の種類も様々で、ここに来ればなんでも揃う楽しい空間でした。移動は基本的にタクシーでした。車だけでなく、バイクのタクシーもあり金額も安く一人で行動する際によく使用してました。
宿泊先近辺は中心街と比べて落ち着いていましたが、少し危険を感じるような場所もあり、野良犬が歩き回っていたり、ホームレスが寝ていたりしました。生活する上で意識していたことは、外出時の持ち物管理と安全配慮です。必要最低限の荷物に絞り、チャックで閉まるバッグを使用していました。また、道路には野良犬や野良猫がいて、病気を持っている可能性もあるため触らないよう注意されており、意識して気をつけていました。日本では治安がよく、身近に危険がないことが当たり前だと思っていましたが、海外では危機管理を徹底して生活しなければならないという違いを学ぶことができました。この経験を通じて、安全を守るための行動力や判断力がいかに大切かを実感できたことも、大きな学びとなりました。
フィリピンの人々はとても優しい方が多いと感じました。私は英語を話せるようになりたいという思いから、街を歩く人や店員さんに積極的に話しかけました。すると「英語を勉強している」と伝えると、丁寧にゆっくり話してくれる方も多く、初心者の私でも聞き取りやすく会話を楽しむことができました。フィリピンの英語は発音がきれいで訛りが少ないため、理解しやすいのだと思います。実際に、換金の際にパスポートを持っていなかったとき、代わりに手続きをしてくれた方もいました。
孤児院の子どもたちも穏やかで、たくさん話しかけてくれました。短期間で多くの人と交流できたことで、さらに英語を学びたいという意欲が高まりました。
また、英語を話せることは危険回避にもつながると感じました。フィリピンでは日本人はお金持ちというイメージがあるのか、タクシーやお店で話しかけられることがよくありました。むやみにYESと言わず、英語を理解できれば詐欺や金銭トラブルを避けられると思います。やはり海外で生活する上で、英語を学ぶことの重要性を強く実感しました。
スピーキングやリスニングを含め、総じて英語力がある方が、より安心して研修を楽しめると感じました。チームによっては現地の人に質問してデータを集める機会もあり、その際に英語力があれば、より詳細で正確な情報を得られたと思います。
また、会話がスムーズにいかず、自分の伝えたいことを十分に表現できなかったのは少し心苦しく感じました。翻訳アプリを使うこともありましたが、入力に時間がかかり相手を待たせてしまうのが気になりました。そのため、渡航前にもっと英語を勉強しておけばよかったと強く思いました。
さらに、現地の情報を事前に十分に調べておけば良かったとも感じます。予想以上にスケジュールが忙しかったため、あらかじめ行きたい場所や体験したいことを計画しておけば、より充実した時間を過ごせたのではないかと思います。
お金については、提示されている10万〜20万円くらいの費用は見積もっておく方が安心ですが、その価値以上の貴重な経験を得ることができました。単なる旅行では決して学べない文化や人間性に触れることができたのは、大きな経験になりました。もし参加を迷っている人がいるなら、ぜひ挑戦すべきだと思います。私自身、このフィリピン研修に参加できて本当に良かったと感じており、これからの人生の中でも忘れられない経験になると確信しています。